クリエイティブライフ・セラピー誕生の裏側2

前回から時はたち

大学の心理学科に4年間通った私は、その後3年間専門学校に通って、 義肢装具士という、義足などを作る国家資格医療専門職として働くことになりました。

(なぜ義肢装具士になったのか?については、また機会があればお話ししますね)

そして、専門学校を出てから半年ほど教員補助をしたのち、 オーストラリアの大学に留学して、 義肢装具士の国際資格を取り、そのままオーストラリアで就職。7年間はシドニーやメルボルンの病院や制作会社で働きました。



その仕事がね。



凄ーーーーーーーーーく楽しかったんです!!



何せ、自分が作ったもので、誰かの人生の手助けになるんですから。
モノづくりと人の役に立つことに喜びを感じられる私には、
その二つを同時に満たすことができる天職だとしか思えない仕事でした。



もちろん、大変なことはあるんだけど、それ以上に、個別対応で義足や義手を作るので、 いつも「ここはこうしたらいいかな? こういう工夫が必要よね?」と、思考の柔軟さとクリエイティビティを試されるところに、 チャレンジングだけど、たまらなくやりがいを感じていたんです。

でも、その頃は、自分には毎日のクリエイティビティが重要な心の栄養素になっているなんて、気がついていなくて、単に、人の役に立てる、珍しくてやりがいある仕事をやっている!って感じで自分の仕事を捉えていました。



それが、息子を妊娠&出産して生活が一転しました。
仕事を休職して産休に入った私。



フツーに1日中大人と話さない日々。
夜の授乳やオムツ変えで、体力は吸い取られ、
毎日の息子のちょっとした成長に喜びを感じるものの、
オムツ、授乳、昼寝、オムツ、授乳、家事…の単調な繰り返しに、 なんだか物足りなさを感じていました。



それなのに…


なんと、1年間の産休明け。
あんなにやりがいを感じていた仕事だったのに、いろんな理由をつけて仕事復帰をしなかった私がいました。



息子が寝ない&食べない子で結構手がかかる子だったこともあるのですが、 ちょうど産休が終わったそのタイミングで、復帰できる自分の心のタイミングを失っていたんです。



もっと、母親としてちゃんと息子の面倒をみたい。
往復2時間弱かかる職場に復帰すると、息子の面倒誰が見るの?
仕事場でホコリや化学薬品まみれになって帰ってくると、息子に悪い影響があるんじゃない?
パートタイムで復帰しても、チャイルドケアに預けると、お給料ほぼ無くなっちゃうよ?


そんなことが、復帰しなかった理由でした。
そのどれも、間違ってはいないのですが、その時の私は、
職業人としての自分の価値を見出せなくなってしまっていたんです。


実際、1年間仕事を休んでいても、心配していた患者さんも
問題なく引き継ぎされて、ちゃんと生きていけている。


それに加えて、実は、産休中に自分の後輩が出世し、自分より上の立場になっていて、
「自分は必要とされていないんだ…」「私じゃなくてもいいんじゃん…」「結局ローカルの優秀な人には敵わないし…」と自信を無くしていたのが、後から考えると最大の理由だったと思います。

やりがいある仕事だけど、頑張ってもこの国ではやっぱり自分の実力を発揮できないし、報われないんだって、子供みたいに心がふてくされていたんです。

実は、『いい母親になりたい』『いい母親でいたい』という表向きの理由の裏で、 その時の私は、息子を言い訳に「このこの母親は私にしかできない役割だから!」と、自分の居場所を確保していたんだと思います。



『いい母』としての居場所を。





不妊治療でアイデンティティも自信も失う


息子が1歳半になった頃、二人目不妊の疑いで私たち夫婦は不妊治療を始めました。


そして、職場に復帰せず家庭に入って、『いい母』のアイデンティティを手に入れるはずが、二人目ができないことで、自分の理想の自分像が少しずつわからなくなっていきました…



そこからは、コーチングを学んだり、 スピリチュアルな学びを色々試したり、
不妊治療で辛い自分の心を支えるための学びをしながら、
『自分探し』に必死にもがいていました。



頑張っても頑張っても、 自分の信じていることの信念を曲げて頑張っても、
結果に報われない日々。



そしてある時、 自分に今足りていないのは、
誰かのために頑張って生きることでも
周りの誰かに貢献できる自分でもなくて、
自分自身の人生を誰の目も気にしないで、とことん楽しむことだと気がついたんです。




それからは、
自分の心にピンとくるいろんなことを学び、実際に行動してみて、
自分が感じたことからさらに学んで、という繰り返しで、
どんどん自分が軽くなっていくのを感じていきました。


そして、
コーチングを学び、感情のデトックスを経験したことで
自分らしくあるという感覚が掴めたように思いました。



息子のためにいい母である自分でもなく、
夫と私の理想の家族を実現するために二人目妊活に励む自分でもなく、
社会の困っている人に貢献できる仕事をしている自分でもなく、



ただ単に、自分が楽しいと思うことを、
思う存分、とことんやって人生を楽しんでいる自分。
そんな自分でいることに許可を出すこと



実は、それまでずーっとできていなかったけど、
心の底でそれを望んでいたんだと気がつきました。



美大には行けないけど、
義肢装具士として世の中や困っている人の役に立つ仕事という形でなら、好きなモノづくりをやっていい。

そうやって、自分自身が自分の好きなことをするのに条件をつけていたことが自分の中でクリアになった時、「そっか、じゃあ、好きなことをやる自分を今許してあげよう。」と、自分の中のブロックを手放すことができたんです。


そして、その後は週1回のアート教室に通うようになりました。
近所のカルチャーセンターみたいなところで、美大とは程遠いけど、
毎週新しい画法や画材にチャレンジできることにワクワク♪



描き始めたら、一気にもっと描きたい欲が高まったくるのと同時に、
すごく軽やかに、いろんなことに取り組めるようになったんです。
そして、なぜかどんどんコーチングの仕事もお申し込みが入るようになりました。



「香織さんみたいにやりたいこともやって、仕事もしてどうやっているんだろうと思って。」

とか、

「いつも見ていて、いろんなことに楽しそうに挑戦しているな、と思って。」

と言ってもらえるんです。



そして、なんと、私の絵を使って名刺のデザインをしたいという人まで現れました。


お金になると思ってやっていたことじゃないことで、今までは、逆に、「時間の無駄」と思っていたことで、お金を払います!という人がいる…



そうか、このエネルギーを生み出したのは、
私が純粋に楽しいと思っている気持ちや、
それにオッケーを出せる自分への優しさ。


そこを、何年も、コーチングやスピリチュアルな学びを通して、
体験させてもらってきたんだな、とわかったんです。


自己啓発的な学びって、絶対に頭で考えただけでは学んだことにならないというのは、自分自身が学び、教える立場になって痛いほどよくわかります。



でも、大半の人は、『やりたい』を『行動に移す』部分でつまづきがちです。
(私も、自分でわかっていてもそこが一番難しいところです)


「何がやりたいのかわかりません」という人だって、
『何かを見つけたい』という部分から、行動せずに、頭の中でぐるぐる考えているだけだと答えはいつまでたっても見つからないんです。



『答えは自分の中にある』って、コーチングでもよくいうんですけど、 この答え、実は考えているだけでは出てこない…



私自信、コーチとして、アーティストとしていろんなところで動いてみて、


イライラ、ドキドキ、がっかり、モヤモヤ、ハラハラ、ホッ、ワクワク、エキサイト、歓喜、怒り、絶望、嫉妬、もどかしさ…

そんな、色〜んな感情を経験して、そこから自分の感情と向き合う経験をしたからこそ、気がついたことや学びが得られたんです。

(その学びや気づきの深さや鋭さに違いが出てくるので、私はみなさんにコーチングを学んで自分と向き合うツールにすることをお勧めしています)



でも、コーチングって聞いただけで怪しいと思う人もいれば、
今自分には必要ないって思う人もいるし、
自分と向き合うことをしてこなかった人には、
なかなか思いを言語化することが難しいこともあります。



そんな時に、私自信、なんとなくずっとこれは私がやりたいし、得意なことだと思っていたけど、ずっとできていなかったアートセラピーの勉強を始めることになったんです。



(この話も、すごい宇宙からご褒美をもらったような感じだったんですけど、
機会があったらまた別にお話ししますね。)



その学びを通じて、今まで自分が考えていたことが、どーん!!と繋がった感覚がありました。



絵を描いている時って、いろんな雑念が入らず、描く絵柄や手の動きなんかに集中しているので、自分の思考じゃなく感情の部分と繋がりやすくなるんです。



そして、言葉にならずに収まっている深い潜在意識の記憶の部分にまで、絵を描くことでより簡単に繋がれて、思いもよらない感情が沸き上がってきます。



描くこと(アウトプット)に加えて、さらに自分の描いた絵からの視覚情報がフィードバックで返ってくるので、より自分の考えを客観的に見ることもできます。



これは、わたしにしかできないこと、私が絶対にやりたいことだ!!




そんなエネルギーが、ズドーーンと降ってきて、 一気にこのプログラムのたたき台になった講座の概要をスプレッドシートに書き出しました。



こんな感じで出来上がったのが、
この、『心の人生のリハビリをするクリエイティブライフ・セラピー』の講座。



私の持っている、心理学、コーチング、アートセラピーやカラーセラピーの要素を元リハビリ専門職という視点からプログラム化したんです。



このプログラムは、絵が上手じゃなくても、全然平気です。
むしろ、絵の見本とかないので、誰が書いても違う絵になりますのでご安心を。


この講座は、アートの講座じゃなく、
『心と人生をリハビリして自分のやりたいことに向かって行動できる自分になる講座』だから。



どんな内容になっているか、 カリキュラムをこちらからみてくださいね!


もっと内容を吟味したい方やQ&Aは、こちらのページに載せていますので、
みてみてください♡


それでは、みなさんとプログラムでご一緒できるのを楽しみにしています!